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臨床糖鎖バイオマーカーの開発
−糖鎖機能の解明とその応用
編集:成松 久(産業技術総合研究所糖鎖医工学研究センター センター長)

本書籍をご購入の場合は ……………… 1冊 5,866円 (本体 5,333円+税10%)


要 旨

(第4章)

第4章 臨床編
1.糖鎖関連バイオマーカーの医療応用
1) 糖転移酵素を活用した腫瘍マーカーの開発:婦人科系癌マーカーとしての血中β1,3-ガラクトース転移酵素-4/5 (瀬古 玲・山下克子)

腫瘍マーカーの開発は早期癌スクリーニング,治療効果の判定,再発を発見するために必須である。細胞の癌化に伴って変化する糖鎖構造は癌細胞の糖転移酵素の発現量に依存する。本稿では卵巣癌および子宮体癌でβ1,3-ガラクトース転移酵素-4および-5(β3Gal-T4/T5)が異所性発現することに着目し,……
2) 糖鎖機能を活用した癌腹腔内転移治療技術の開発とその応用 (池原 譲・中西速夫)

腹腔内にオリゴマンノース被覆リポソームを投与するとマクロファージに速やかに取り込まれ,腹腔内転移巣に集積する。糖鎖を介するマクロファージの生物応答は,癌の腹腔内転移に対する治療技術のヒントとなるものであり,われわれは糖鎖被覆リポソームを用いたドラッグデリバリーシステムを開発した。……
3) 進行癌モニタリングにおけるヒアルロン酸リッチ腫瘍内微小環境の重要性 (三好征司・小林宣隆・板野直樹)

癌細胞はその自立的増殖のみならず,癌細胞を取り巻く微小環境との複雑な相互作用によって癌組織を形成する。癌細胞と宿主細胞との相互作用によって形成される腫瘍内微小環境は,癌治療の重要なターゲットであり,それを構成している成分は癌の悪性度を推定するバイオマーカーとして,その利用が期待される。……
4) 再生医療における糖鎖マーカー (豊田雅士・梅澤明弘)

幹細胞研究の進展によって,再生現象に基づく細胞移植医療(再生医療)に利用可能な細胞の種類とその対象疾患が増えている。細胞の取得から移植までの過程で,移植する細胞の分化段階や有効性・安全性を把握する必要がある。細胞表面を覆う糖鎖は細胞の「今」を反映しており,その情報はマーカーとしての役割を果たすとともに,……
5) 慢性炎症性疾患における硫酸化糖鎖の機能 (小林基弘)

リンパ球ホーミングは多段階の分子シグナルによって精密に制御されているが,その最初のステップは血流中のリンパ球が高内皮細静脈内腔面をローリングし,その速度を落とす反応から始まる。この反応はリンパ球上のLセレクチンと,高内皮細静脈内腔面の硫酸化糖鎖との相互作用によって惹起されるが,……
6) GPIアンカー型タンパク質の生合成を標的とした抗真菌剤の開発 (地神芳文)

真菌細胞壁の主要な構成成分の1つであるマンナン糖タンパク質は,C末端側には糖脂質グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)が付加している。酵母のGPI生合成には24以上の遺伝子が関与しているが,完成したGPIはタンパク質に転移後,GPIの脂質リモデリングを経て細胞膜に輸送・局在し,真菌ではさらに細胞膜でGPIの脂質部分が除去されて……
7) IgA腎症と糖鎖 (成松由規・池原 譲・佐藤 隆・成松 久)

日本ではIgA腎症は最も高頻度な一次性糸球体腎炎であり,患者の約40%が20年以内に腎不全に移行する。本症は腎糸球体にIgAが沈着することを特徴とするが,この病気におけるIgA沈着メカニズムはいまだ解明されていない。近年,糖鎖遺伝子の全容がほぼ明らかとなり,また質量分析装置などの解析機器が発達したことから,……
2.臨床的立場からの糖鎖関連バイオマーカーの可能性
1) 大腸癌のバイオマーカー研究の現状と糖鎖バイオマーカー研究のめざすもの (山下継史・渡邊昌彦)

大腸癌の診断・予後・治療効果を評価するバイオマーカーは日進月歩である。本稿では大腸癌臨床応用直前の最新バイオマーカーを総説し,理想のバイオマーカーの現状を考える。バイオマーカーとしてはDNA, RNA, タンパク質と多岐にわたっているが, DNA では DNA pleudy, 遺伝子不均衡, 遺伝子突然変異, microsatellite instability が,RNA では ……
2) 肺癌の腫瘍マーカー -臨床的側面から- (南 優子・野口雅之)

肺癌は日本のみならず,多くの欧米諸国で死亡率が高い癌である。しかし,肺癌も早期発見・早期治療ができれば,完治が可能な場合もある。現在,肺末梢にできる肺腺癌はCT検診での発見が増え,早期または小型の腺癌が見つかってきている。けれども,CTは有用であると同時に医療費の高騰や被爆の問題も抱えている。……
3) 膵癌における糖鎖関連バイオマーカーの実際とその可能性 (中森正二)

バイオマーカーとは,生体材料から検出される分子で,診断や治療方針の決定,治療の分子標的となることに意義がある。腫瘍マーカーもバイオマーカーの1つであり,多くは糖鎖関連分子である。現在のところ膵癌特異的といわれる腫瘍マーカーは存在しておらず,実臨床では糖鎖関連分子であるCA19-9, CEA,DUPAN-2などの数種類が利用されている。……
4) 胃癌のバイオマーカー (中西速夫・池原 譲)

消化器癌のバイオマーカーといえば血清腫瘍マーカーであるCEA, CA19-9,CA72-4などが代表的である。これらは診断や再発・治療効果のモニタリングなどに現在でも有用であり,臨床で頻用されている。しかし,これらの腫瘍マーカーは感度が十分ではなく,初発や再発腫瘍の早期診断法としては限界がある。今日の癌診療において……
5) 上皮性卵巣癌の糖鎖関連バイオマーカー (野村弘行・片岡史夫・玉田 裕・青木大輔)

近年,卵巣癌は漸増傾向にあり,しかもその半数程度が進行癌で発見され,その多くが腹膜播種を伴うことから,婦人科癌の中では最も予後不良の疾患の1つである。従来より,癌化に伴った糖鎖構造の変化は癌関連糖鎖抗原として認識され,臨床上腫瘍マーカーとして用いられている。……
6) 肝細胞癌のバイオマーカー(腫瘍マーカー) (長谷川 泉・田中靖人・溝上雅史)

現行では,肝細胞癌(HCC)の腫瘍マーカーにはAFP,PIVKA-Ⅱ,そしてAFP-L3分画の3種類がある。AFPの感度は比較的良いが良性肝疾患などでも上がることがある。PIVKA-Ⅱ陽性例は門脈塞栓を示唆し予後が悪い。AFP-L3分画陽性であれば腫瘍径が小さくても悪性度が高いことを示す。……
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