この度,季刊誌「遺伝子医学」通巻49号・復刊24号を発行できる運びとなりました。本号では,
「精神疾患と遺伝」を特集のテーマとし,名古屋大学大学院医学系研究科 精神疾患病態解明学
特任教授の尾崎紀夫先生にコーディネーターをお願いいたしました。今回は,単一遺伝子疾患としての精神疾患におけるレアバリアントの解析,多因子疾患としてのpolygenic
score,精神疾患の病態解明を含めた幅広い分野の解析方法についてご専門の先生方にご執筆いただき,幅広く,大変魅力的な内容にしていただきました。
特集以外では,「Research(ヒト遺伝子研究最新動向)」として「がんにおける適切な個別化医療への現状と取り組み」をご紹介いただきました。本号の「目で見てわかる遺伝病」では神経内科編として「球脊髄性筋萎縮症」を,「Learning」として「Cowden症候群/PTEN過誤腫症候群」をご紹介いただきました。実践に学ぶ遺伝カウンセリングのコツでは,クライエントのニーズに合った遺伝カウンセリングを行うために,ということで事前の情報収集の重要性とポイントについて解説していただきました。CGC Diaryでは,聖路加国際病院の鈴木美慧先生,Ties 絆は全国ファブリー病患者と家族の会(ふくろうの会)の原田久生様にご執筆いただきました。今回の号も実用的な内容が多く,非常に充実した号となりました。最後になりますが,本誌編集にご協力いただきました皆様に心より御礼を申し上げます。通巻50号・復刊25号以降もご指導賜りますようお願い申し上げます。
令和6年7月28日 |
編集委員
国立国際医療研究センター研究所 疾患ゲノム研究部
三宅紀子 |
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