2006-07年版の序にかえて
   

 20世紀の後半における生命科学の飛躍的発展には、多くの技術的革新によって研究成果の信頼性・再現性が格段に向上し、科学的検証に耐え得るようになったことが大きく寄与している。この信頼性・再現性の向上は、研究・開発に携わるものを単なるデータの収集や検証から解き放ち、より多くの時間を真の独創性追求に向けることを可能にした。この潮流が、データの収集や検証などにおいてアウトソーシングという新たな道を発展させると予想し、本書の元になるハンドブック「バイオ・創薬 アウトソーシング企業総覧」を研究開発に携わる諸兄の一助にと上梓してから早くも6年、改訂版刊行からも4年が経過した。構造改革の時代を迎え、研究開発にもいっそうの効率化が求められるようになったこととも相まって、今やアウトソーシングはこの領域において大きな位置を占めるまでに成長した。そこで今回、内容をよりup to dateなものとすべく改訂し、「バイオ・創薬 アウトソーシング企業ガイド・2006-07」と装いを改めることとした。本書が引き続き役立つことを切望している。

 なお、本書の刊行にあたり資料をご提供いただいた諸企業、ならびにご担当者各位に深く感謝いたします。

京都大学医学部附属病院探索医療センター 教授 清水 章