編集後記

 通算41号復刊第16号の遺伝子医学を発行できる運びとなりました。
今回の特集は,「遺伝子治療研究の最前線」です。特集コーディネーターは国立成育医療研究センター遺伝子細胞治療推進センターの小野寺雅史先生と同センター研究所成育遺伝研究部の内山 徹先生にお願いいたしました。日々発展を続ける遺伝子治療の研究について,それぞれの専門を代表する立場の先生方にご執筆いただきました。
 特集以外の企画では,まずはResearch(ヒト遺伝子研究最新動向)において前回から始まった3回シリーズの「古代ゲノム研究の最先端」の第2回目です。Hot Topics(話題)ではミトコンドリア病とアミノレブリン酸を取り上げました。遺伝性疾患や技術をシリーズで学ぶためのLearning,Methodもこれまで同様に充実した内容となっております。
 「目で見てわかる遺伝病」は整形外科編の第2回として先天性脊椎骨端異形成症と骨形成不全症を取り上げていただきました。ヒト以外の遺伝子に関する研究を連載するNEXUSでは哺乳類食虫目の小型実験動物スンクス(Suncus murinus )の研究を紹介しております。認定遺伝カウンセラー® のリレー記事である「Genetic Counseling(実践に学ぶ遺伝カウンセリングのコツ)」と「CGC Diary(私の遺伝カウンセリング日記)」はますます多様な内容になって充実しております。今回の「Ties 絆(当事者会,支援団体の紹介)」は特定非営利活動法人日本マルファン協会様にご執筆いただきました。最後になりますが,本誌編集にご協力いただいた皆様に心より御礼申し上げるとともに10月発行予定の通算42号復刊第17号以降もご指導賜りますよう引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

令和4年5月25日
編集幹事
京都大学医学部附属病院遺伝子診療部
山田崇弘